とても久し振りの更新になってしまいました。

ここ2,3年くらいは、海外で個展をしたり、みんなの前で描いたり、教えたりする機会が増えました。

昨年は中国に何回か訪れ、初めて南寧で絵を描いた。

 

黄老師のアトリエで この人の画力はNo.1

 

学生のアトリエ

 

私が泊まっていた部屋、お風呂が丸見え。


中国は今 国が、水彩に力を入れていて、たとえば廃村を水彩の村として活性化しようとしている。 

のどかな水田地帯、鶏の走り回る村にある古い家屋を、スケッチする人のための宿泊施設にリノベーションする計画を立てている。

 

 

 

かわいい廃屋

 

私が訪ねた時は、近くでお祭りがあり、なにかを尋ねられると共にあっという間に馬ッコをかけられ、写真を撮られてしまった。

 

いつもの通り、かなり調子に乗っている。

 

少数民族の祭典もあり、写真を撮っていると、凄く大きい帽子の民族がいて驚いて前に回ってみたら、ゆるキャラだった。

 

 

 

 

 

 

 

まぎらわしいわ。

 

 

 

 

アトリエでは 黄老師と共に、民族の衣装を着けたお嬢さんを描いた。

これは、博物館の館長さんが持ってきてくださった貴重な衣装で、三人のお針子さんが二ヶ月かけて刺した見事な刺繍が施されたものだ。


私は海外に出ると たいがい、なにかトラブルを起こす。

空っぽのトランクで行ってしまったことに始まり、インドネシアでは蓋のないマンホールに落ち大けがをし、他には盗難、迷子、飛行機乗り遅れと、一応一通りこなしてきた。

でも、ロシアのワークショップでは、また新たな試練を味わうことになる。

貸しスタジオのオーナーに「内緒で古い自動車工場見せてあげる」と言われたので、飛び上がりたい気持ちを抑えつつ中に入った。

何十年も前に、ある日突然止まってしまい全ての従業員が忽然と姿を消したままの工場、資料が散乱したままの会議室。スターリンの写真。

「写真撮ってかまわないよ、でもSNSにはあげないでね」と言われ、写真を撮った。

私の敬愛するアンゼルム・キーファーの世界そのものだった。 

 

一晩眺めてウットリし、もちろんFacebookにもInstagramにもあげませんよと思いながら 友達にケータイメールで4枚送った。

2分後にケータイがけたたましい音を立ててロックされた。

ひーーーー。

SNSって、メールも含まれるのね。無知すぎる自分。

ワークショップの参加者に、政府に精通している男性がいて「KGBはもう無いけど、ちゃんとチェック機能はありますから気をつけて」と怒られた。
そのあとイタリアで待ち合わせをする予定があり、ケータイはその後日本に帰るまで3週間使えずとても困った。自業自得。

 

先週は、イタリアのファブリアーノに行ってきた。

一人の女性が始めた展覧会で、今は世界各国から1500名を超える参加者が集まる。市をあげての水彩の展覧会に招かれた。

町の殆どの公共施設、教会、役場、礼拝堂がギャラリーと化している。

市が、ARTのために胸を開けて受け止めてくれている素晴らしい展覧会だ。

 

 

 

 

 

 

ファブリアーノはヨーロッパに初めて紙が伝えられた場所で、今でも紙の産業で生計を立てている。
水彩紙はわずか5%未満で、なんと、ユーロ紙幣をはじめ世界の紙幣をこの小さな市が作っているのだ。

紙漉きの実演を見ていたら、おじさんに呼ばれたので 一緒に漉いた。観てください。

 

 

 

Facebookにあげたら「永山さん何もしてない」「全く手に力が入ってない」と言われてしまった。

昔から、お習字で先生に手をつかまれて書くのが苦手で、つい「体から魂を抜く術」を使ってしまった。

肝心のdemonstrationはというと、なんと聖堂で行われた。

 

 

 

 

 

あまりにも自分には似つかわしくない、畏れ多い場所で怯んでいたら、ウクライナからきた絵描きさんに「絵を描くことも祈ることと同じよ」とハグされた。

私はいつも床にあぐらをかいて描く。これにはちゃんと意味があるのだが、聖堂では机が用意されていて カメラや機材の関係で動かすことは許されなかった。

「ゆうこ、テーブルの上に座って!」私が躊躇っていると「時間ないから早く!」で、テーブルによじ登ってあぐらをかいた。

手伝ってくださった日本の男性が「永山さん、かなりヤバいですよ!キリスト教の中に仏教が思い切り混ざってますよ!仏像が鎮座してますw w 」というので急いで降りて、テーブルに絵を置いて他の人同様に描いた。

とても貴重な経験だった。

 

私が以前にこのエッセイで、
私の野望」をつらつらと書いたことがある。

ポルトガル

 

ポルトガルの世界最古の美しい本屋に、拙著を置いてもらうのが、仕事としての私の野望。

 

今回、デモンストレーションが終わったあと、いくつかワークショップと個展のオファー受けた(T^T) 本当にありがたいお話。感謝です。

その中にポルトガルの有名なワークショップの主催者からのものがあった。
すぐには行けないけれど。

でも、野望にほんの少し近づいた気がする。

また勝手に妄想が始まった。

 

 

 

2019/05/05

 

 

 

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