“白”つながり

 先日、雨上がりの午後に主人の実家にふらっと立ち寄りました。すると庭で洗濯物を干していた母が「あら来たんだ、よかった!見て、みごとでしょう。今ね、白蓮があまりにもきれいだから、ゆうこさんくればいいのに、見せたいなぁと思ってたんだよ」と奥の白蓮の大木を指差しました。

真っ青の空に無数の花々。青池に浮かぶ白い蓮のよう。母が「これを見せたい」と思ってくれたことがうれしくて涙がでそうになりました。幾枝か切ってもらって持ち帰り、七枚描きました。


 “白”つながりでもうひとつ。 我が家の居間のソファは、10年前に隣人が引っ越したときに頂いたもの。重厚でクラシックな雰囲気のソファでしたが、かなり擦り切れて、ついに二ヶ所穴が開いてしまいました。前から白いソファもいいなぁと思っていてこの際買い替えようかと思い、いや待てよ、張り替えって手もあるかなと、とりあえずお店に行ってみることにしました。

年配の店員さんに家のぼろぼろになったソファの写真を見せたら「ああ懐かしい…このソファは昭和45年辺りのものですね。大事に使って頂いて本当にありがとうございます。今はもう、この凝った作業ができる職人がいないのですよ…本当に懐かしい」とじっと写真をみながらおっしゃるので私たちはびっくりしてしまいました。ほとんど買い替える気持ちでふと立ち寄ったという程度だったのですが、その方のお話を聞いていたら、古くなったからすぐに買い替えるなんて安易な考えでいた自分が恥ずかしくなりました。そういえばソファを頂いたとき「一回張り替えてる」とおっしゃっていたのを思い出し昭和45年よりもずっと古いものであるということもわかりました…。

先日、2ヵ月かかって張り替えた、まるで新品のような白いソファが我が家に戻ってきました。枠も塗り替えて家具にもぴったりです。私は、テーブルや奥の棚にモチーフを置き、ソファに座って絵を描きます。ただでさえ“汚し屋”の私、ソファは常に危険にさらされていますが、 緊張しながらも新鮮な気持ちで前のように描きはじめました。  以上が“白”つながりの、最近あった印象的な出来事でした。

2007.3.26

 

 

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