DVDを制作していただいたことによって、自分の水彩を客観的に考えるきっかけを得ました。例えば、私にとって当たり前のプロセスでも、他人の指摘によって「…えっ…みんなは違うの?」とびっくりしたり「そういう原理だったのか」と愕然としたり。

DVDの中にもあるのですが、私は濡らした紙に円状に絵の具を置き、その上にお塩をまいて花火のような模様を作ることがあります。その際、私はいつも必ず「丸くなれ〜丸くなれ〜、花火みたいに広がれ〜!」と念じています。すると念が通じて本当にきれいな菊の花が咲いたようになるのです。

 水彩堂のホームページに、DVDの制作行程を細かく解説したものを載せようということになり、プロデューサーの笠井さんが文章を書き「DVDを10倍楽しむ法」として連載が始まりました。

読んで…これがすごく勉強になりました^^;

自分のやっていることなのに、自分では説明できないことばかり。的を得た解説に唸ること頻り。

ショックなこともありました。
例のお塩を使って…のくだりでは「塩を撒いて放射状に広がる、これは毛細管現象といって…」

ぇえ〜っ!念が通じたんじゃなかったんだ。



自分を援護する話を二つ。

先日ラジオを聴いていたら中尾彬氏がこんな話をしていました。

僕はね、昔パリに絵を勉強しに行ったんだ。
ところがだ、アトリエのテーブルには白い皿が二枚あってそれぞれに砂糖と塩が山盛りになってるだけで、その砂糖と塩の違いを描けと言うんだね。
もちろんよく観れば粒子の違いとかあるんだけど…先生に聞いたのさ、一体どうやって描けばいいのかって。
そしたら「砂糖のほうは甘いんだ、甘いんだ!と思って描きなさい。塩のほうはしょっぱくなれ!と念じながら描けばよいのです」っていうんだよ。その時、俺は もう絵は無理だ、って思ったね。
完成した他のやつの絵を見てビックリしたねえ。ちゃんと甘く見えるんだよ!


先日ソムリエの先生がワインを注ぎながらおっしゃった一言も忘れられません。「僕はワインをグラスに注ぐときに、いつも、自分の気持ちも指先に伝えて、一緒に注いでいます」照れて笑いながらおっしゃっていたので“あ、この人ほんとにそうしてるんだな”と思いました。

なぁんだ やっぱりみんな同じなんだ。

今日はこれから葡萄を描きます。
どうか香しく描けますように… … …

 

 

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