二月の紫陽花

 水彩堂スタッフさん達との会話

「永山さん二月の真ん中開けといてね」

「なんで?」

「DVD二枚目を撮るから」

「ぇえ〜っ!聞いてないですよ、何描くんですか?」

「まだ内緒♪」

「内緒って…」

というような会話のあと、しばらくして静物を描くことになりました。

 



 一昨年に“バラを描く”を制作していただいて以来、“水彩仲間”の方からたくさんmailを頂きました。どんなにか励まされたことでしょう。と、同時にお叱りや質問もいただきました。真似したけどうまくいかないとか、塩を撒くタイミングがわからない、説明がないなど。

実際は“塩を撒く”のではなく、“塩を適切な場所にそっと落とす”位慎重なのですが、そういったニュアンスもなかなか伝わらなかったようです。 私に「教材ビデオ」という意識は薄く、「いつものように好きに描いちゃってよ!」という話に「うん、わかった。普段通りでいいなら♪」と楽しんで描かせてもらったので説明が足りなかったのだと思います。

後日、水彩堂ホームページでプロデゥーサーの笠井さんが、見事な解説を付けてくださり、私自身が目からウロコ!でした(笑)。笠井さんは、絵を描く楽しさを分かち合いたいという気持ちを人一倍持っていて、 しかも言葉に説得力がある。PARCOのCMやポスターなど広告制作のトップとしてそれらを仕切っていたマネージメント力を思うと、なるほど納得がいくのですが、人に何かを伝えるチカラのある人であることは間違いありません。私は“描き逃げ!"ですが 「何故こうしたのか」を私に代わって分かりやすく説明してくださっています。是非ご覧ください。

笠井さんのDVD解説へ

 

呆れられるのを覚悟で打ち明けると… 私はいつも、塩を落とすとき、例えば丸く花火が散るような模様になって欲しいと思うと「丸くなれ〜丸くなれ〜」と念じていたのです。結果きれいに丸くなると「おっ、…念が通じた」と。

しかし笠井さんが解説で「このように塩が丸く模様になるのは毛細管現象といい―」
読みながら私は、ひぇーっ!そんな科学的なことだったの?念力じゃ…?

そんな経緯もあり、DVD二枚目はきちんと描きながら説明しよう、水彩でよく描かれるモチーフでありながら難しいものを組み合わせてみよう、ということになりました。

 

 

形の捉え方、見方さえコツをつかめば何でも描きやすくなりますよ、というテーマで描きました。今回、ランプや葡萄を描いたのですが、背景にアジサイもいれようと提案がありました。

「そう、アジサイ」

「だって二月でしょ?アジサイ無いってば。輸入物の西洋アジサイは時々見るけど…描くなら、やっぱり路地に咲くような日本の自然なアジサイがいいんじゃないの?この時期に手に入るんだったら描くけど…(あるはずないわ、しめしめ)」

とわがままをいってみる。かぐや姫かトゥーランドット姫かというくらい高飛車に言い放った私に、翌日「ありました♪楽勝です」と水彩堂のあっこちゃん。

が〜ん、今は何でもあるんだな。

ということで、収録は緊張しながらも楽しく無事に終了し、私は再び6月のセントラル美術館の個展に向けて絵を描く毎日です。

相変わらず、ぶつぶつと念じながら。

 

2009/3/19

*追記
 水彩堂さんのホームページにて、新しいDVDの制作日誌が公開されています。よろしければお立ち寄りください。>>>制作日誌へ

 

西洋アジサイをドライフラワーにして描いています。

 

 

 

BACK