BURNING MAN

 

 以前 “本瑠璃の絵の具”を開発した友人自慢をしましたが、今回も私の大切な友人自慢です。

カルチャーセンターで単発講座をしたときの話です。「好きな水彩画家は誰ですか」と聞かれたので「“水彩画家”じゃないですけど浦上玉堂と川鍋曉斉が大好き、エミール・ノルデも。」と答えましたが あっ!と思い出し、話を続けました。

「私の学生時代の悪友に“水彩の天才”がいたの。芸大の建築科のヤツで…、建築写生ってどこかそっけなくて、建物を冷静に客観視して描くようなイメージがあったんだけど彼の絵はまったく違うの。樹木が生命感に溢れていて、枝の一本一本が本物で、今までに見たことのないような透明感があって…何でこんな水彩がかけるんだろうって、いつもため息混じりで見てた。でもね、それ、彼が二十歳くらいに描いた絵だったんですよ〜今でもその絵の瑞々しさを思い出す、あぁ、あんな風にかけたらいいな〜って。好きな水彩描く人っていったら彼かな〜。もう長く会ってないんだけど、どうしてるかなぁ…」

最後のほうは独り言みたいに呟いてしまったのですが、そばにいた別の受講生の方がいきなり「もしかして…高瀬さん?」とおっしゃったのには本当にビックリしてしまいました。

「な、な、なんで知ってるの!彼、いま建築家?それとも絵描いてるの?」

「あ、いえ、まったく面識ないんです…昔、娘が建築科を受験するため予備校に行ってたんですけど、いつも先生はスゴいって聞いていたものですから…たしか高瀬先生って」

何日かして10年以上振りに高瀬くんからmailをもらい会うことになりました。受講された方の娘さんがわざわざ 私の話を彼に伝えてくださったそうです。

「で、高瀬くん今どうしてるの?」

「相変わらずっスよ、皆既日蝕を見に世界中を回ってる、今年はインドで見ると思う。永山さんこそ、もう旅してないの?それにしても懐かしいっスすね〜」

思えば15年前、彼ともう1人の男の子と3人でインドネシアにいき遊び呆け、私はふたのないマンホールに頭まで落ちて大ケガ、長期入院、手術、と笑うしかない思い出を作ってしまいました。何年かにわたるコワイモノ知らずのバックパッカー生活も、この一件でついに打ち止めになりました。

「あの時泊まった宿もかなり安かったよねぇ1500円くらいだった?一泊」「いや、たしか700円」ひぇ〜そんな安いとこにずっと居たんだっけ…話は尽きません。

 

Monkey Forest (Bali)



Webデザイナーやりながら 彼は世界中を旅し続けています。羨ましい。あぁ、あの日、穴に落ちてなければ…

 

 



 その彼から聞いたアメリカのネバダの砂漠に、忽然と現れるアートイベント“BURNING MAN”を紹介します!
毎年一週間だけ 砂漠の真ん中に世界中から人が集まり、作品を展示しパフォーマンスをする。最寄りの街まで三時間、砂漠では通貨は使用禁止 すべて自給自足。
展示が終わったあとは釘一本残さず撤収。展示に使用した発電のためのソーラーパネルなどはネバダの学校に寄贈するなど 徹底しているそう。

 



アートの祭典というとヴェネチアビエンナーレ等が有名ですがまったく対局にある感じ。彼に言わせると「写真じゃ全然伝わらない!」のだそうですが このパワフルなイベントの雰囲気を是非ご覧ください。

>>> BURNING MAN を毎年撮影している写真家のサイト


話を戻すと 私は彼に再会して以来「ねぇまた絵描きなよ〜」と言い続けています。
私は丈夫なカラダと“努力する才能”は親から貰ったけど、彼のようなホントの才能には恵まれていない。彼は絵を描くべき人なのだ。

最近会ったら「俺、久々に水彩絵の具買っちゃった〜」と言ったので「へ〜、今度描いたら見せて」と軽く答えながら、心の中で よっしゃーー!と叫びました。

 

 

credit:lissajous


写真は全て高瀬くん撮影

2009/2/9

 

 

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