良い街の条件

牡丹(部分)

 桜や桃を描き終えて、今は牡丹や芍薬を描いています。

春を待っていたのはつい最近のはずなのに、気づくとアジサイの新芽は昨日より確実に伸び、すでに立派な葉が繁っています。

 

牡丹(部分)


 先日、ハワイで水彩や油絵を描かれている方々から御招待をうけ、ワークショップをしに行ってきました。初ハワイだったので観光も楽しみにしていましたが、結局どこにも行けませんでした(私の筆が遅かったのが原因)。

そのかわりとても貴重な経験をしました。ワークショップの会場は、海を一望できる山の上の日本料亭。日系一世の方によって創られた料亭は、貴重な資料や骨董と共に今も変わらず営まれており、当日はお店をお休みにして会場を設営してくださいました。

二代目の、上品な女将のお話には思わず息をのみました。「太平洋戦争の前、ここで宴会をしていたお客さんの中に日本軍のスパイがいたの。後に出版された手記によると、酔いつぶれた振りをして留って、真夜中に湾を出入りする米軍の船の動向を逐一日本に伝えていたんですって、ここからは湾が一望できますからね。攻撃の日が決まったのもまさにこの窓からの報告が…」
のんびり眺めていた眼下が“真珠湾攻撃"の舞台、ここから戦争が始まったんだ!?と思うと 戦争を知らない私でもぞっとするものがありました。楽園のようなパールハーバーがモノトーンに見えた一瞬でした。

当日お目にかかった皆さんは とても明るく、暖かくすばらしい方々でした。(水彩堂HP対談で、その時のことをお話させていただきました)
参加されたひとりの神父様が「アメリカではね、良い街の条件というのが三つあるんです。まず、美味しいケーキ屋があること。次に質の高いママさんコーラスがあること、そして水彩教室があることなのです」へーっ!と驚きながらも 確かに自慢の街に違いないと納得しました。

 

ひとりでいる日

 

 そしてわたしはこの四月から武蔵野美術大学の油絵科の講師になりました。ガイダンスで初々しい一年生の顔を見ていたら私の方が緊張し、スライドによる作品紹介ではあがりまくり、ぐだぐだになってしまいました。

私が担当する講座では水彩画もやってみようかと思っています。実は油絵科の学生は受験にも水彩がないので(日本画やデザイン・建築では受験科目に水彩があります)中学以来、水彩絵の具に触れていない学生がたくさんいるのです…。私もそうでした。

 9月26日から泰明画廊(銀座)での個展、年末には憧れてやまないコリオグラファー伊藤多恵さんのダンスコラボレーションに参加することになりました。天才ダンサーや役者・ミュージシャンが集まる中で私はたぶんライブペインティングをするのかな…まだ構想は多恵さんの頭の中、今からワクワクです。

 

牡丹

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2008.4.24

 

 

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