「海との結婚」

 クリスマスにもらったベネチアングラスを早く描きたくてたまらずモチーフを組みました。私はこの作業がなによりも大好き。描く前からいつも題名は決まっていて、そのイメージにあったモチーフを部屋のあちこちから寄せ集める。お芝居の演出家が役にあった役者やダンサーを捜し出し集めるのに似ているのかもと思う。 私もいつも贔屓にしているモチーフがある。ただのタイルの欠片や石ころだけど存在感があり画面が締まる。いつも出てもらっている馴染みの脇役さん…という感じ。

ベネチアングラスの繊細なレースのような細工にほれぼれしながら、ベニスの紀行文を読んでいたら「海との結婚」という言葉に目が留まった。ベニスの繁栄を祈る儀式で、司祭が海に指輪を投げてお祈りするお祭りらしいのだが、なんと美しい響きなんだろう…。繊細なガラス器を組み合わせて私なりの「海との結婚」を描きだしました。

 


昨年初めて描いた大きいサイズの「TOLEDO.T」「TOLEDO.U」。 何度か訪れたスペインで忘れられないTOLEDOの風景を静物で表現してみたいなと思い組んでみました。二枚描きましたがすごく難しくておもしろいので、今年もあと何枚か描くつもりです。何度も挑戦したいテーマに出会えるのは幸せなことだと感じています。

 

 

 

TOLEDOT

 

アトリエでは生徒さんと一緒に描くこともあるし、授業のあとに一人で描くこともあります。授業のために組んだモチーフを集めてみました。大きく組むから(私の楽しみ)全部描くのでなく“描きたいところを選んで描いてね方式”です。

授業ではたくさんの傑作が生まれました。今年は9月23日より銀座のセントラル美術館で大塚アトリエ生徒作品展“夢中展vol.2”を開催する予定です。そこでこれらのモチーフを描いた作品などを御覧いただけるかと思います。

 

 

 

 

 







鱸 すずき

 

 

 

 

 

 

 

2008.1.3

 

 

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